Node.jsとn8nインストールガイド
目次
- はじめに
- Node.jsとは何か
- n8nとは何か
- インストール前の準備
- WindowsでのNode.jsインストール
- MacでのNode.jsインストール
- n8nのインストールと起動
- n8nの初期設定
- 基本的な使い方
- よくある問題と解決方法
はじめに
本ガイドでは、業務自動化ツールとして注目されているn8nを使用するために必要なNode.jsの導入から、n8n本体の設定まで、初心者の方でも安心して進められるよう詳細に説明いたします。技術的な専門知識がない方でも理解できるよう、各手順を丁寧に解説しており、WindowsとMacの両方に対応しております。
対象読者: 業務効率化を目指す方、プログラミング初心者、IT担当者
所要時間: 約60分
前提条件: 基本的なコンピューター操作ができること
Node.jsとは何か
Node.jsは、ウェブブラウザ以外の環境でJavaScriptというプログラミング言語を実行するためのソフトウェアです。通常、JavaScriptはウェブページ上でのみ動作しますが、Node.jsを使用することで、パソコン上で様々なアプリケーションを動かすことができるようになります。
Node.jsを導入することで得られる主な利点は以下の通りです。n8nのような自動化ツールを動作させるための基盤として機能し、豊富なライブラリやツールを活用できるようになります。また、開発者コミュニティが活発で、継続的なアップデートとサポートが提供されています。
システムへの影響について: Node.jsをインストールしても、既存のソフトウェアに悪影響を与えることはありません。独立したプログラムとして動作し、他のアプリケーションと干渉することなく安全に使用できます。
n8nとは何か
n8nは、異なるウェブサービスやアプリケーションを連携させて業務を自動化するためのツールです。プログラミングの知識がなくても、視覚的な操作によってワークフローを作成し、日常的な作業を自動化することができます。
具体的な活用例として、メールの自動返信設定、スプレッドシートのデータ同期、SNSの定期投稿、顧客管理システムとの連携など、多岐にわたる業務プロセスの自動化が実現できます。
下記はn8nを用いて自動化を実装した参考動画となります。
【n8n自動化】GmailからGoogleスプレッドシートへ自動転記する方法|週5-10時間削減
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n8nの動作には先述のNode.jsが必要となるため、まずNode.jsの導入から開始いたします。
インストール前の準備
導入を開始する前に、お使いのコンピューターが以下の要件を満たしていることを確認してください。
Windowsをお使いの場合の要件として、Windows10以降のバージョンが必要です。また、約2GBの空き容量を確保し、管理者権限でソフトウェアをインストールできることを確認してください。
Macをお使いの場合は、macOS10.15以降が必要で、同様に約2GBの空き容量が必要です。また、後述するHomebrewというツールを使用するため、事前の準備が必要となります。
WindowsでのNode.jsインストール
Windowsでは、Node.js公式サイトから提供される専用のインストーラーを使用します。この方法は最も安全で確実な導入方法です。
まず、ウェブブラウザでNode.js公式サイトにアクセスします。サイトのトップページに表示される「LTS」と記載されたダウンロードボタンをクリックしてください。
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※LTSは「Long Term Support」の略で、長期間安定してサポートされるバージョンを意味します。
ダウンロードが完了したら、取得したファイルをダブルクリックして実行します。 Windowsのセキュリティ警告が表示された場合は、「実行」ボタンをクリックして続行してください。
インストーラーが起動したら、画面の指示に従って進めます。ライセンス条項が表示されたら内容を確認し、同意にチェックを入れて次へ進みます。インストール先のフォルダは、特別な理由がない限りデフォルトの設定のままで問題ありません。
カスタムセットアップの画面では、すべての項目にチェックが入っていることを確認してください。特に「Add to PATH」という項目は重要で、これによりコマンドプロンプトからNode.jsを使用できるようになります。
インストールが完了したら、正常に導入されたかを確認します。スタートメニューから「コマンドプロンプト」を検索して起動し、以下のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
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node --version
バージョン番号が表示されれば、インストールは成功です。続いて、以下のコマンドでnpmも正常に動作することを確認します。
npm --version
こちらもバージョン番号が表示されれば、準備は完了です。
MacでのNode.jsインストール
Macでは、Homebrewというパッケージ管理ツールを使用してNode.jsをインストールします。この方法により、将来的なアップデートや管理が簡単になります。
Homebrewがまだインストールされていない場合は、以下のリンクを参照して導入してください。詳細な手順が記載されており、初心者の方でも安心して進められます。
Homebrew導入ガイド: https://theglowrad.com/blog/2025/04/homebrew%E5%B0%8E%E5%85%A5%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89
Homebrewの準備が完了したら、ターミナルアプリケーションを起動します。Finderを開き、「アプリケーション」フォルダ内の「ユーティリティ」フォルダから「ターミナル」を見つけて起動してください。
ターミナルが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
brew install node
インストールが開始され、自動的に最新の安定版Node.jsがダウンロードされて設定されます。処理が完了するまで数分程度かかる場合があります。
インストールが完了したら、以下のコマンドで正常に動作することを確認します。